2004年3月導入
「城里町」公式ホームページ
導入経緯
茨城県城里町(旧七会村)は、人口約2,400人、675世帯の過疎指定を受けています。
民間の通信事業者による高速通信サービスの提供は望めないことから、行政主導によるインフラ整備の道を選択し、地域情報通信ネットワーク基盤整備事業(加入者系光ファイバ網設備整備事業)にて、全戸に光ファイバを整備しました。
自治体による家庭向け光ファイバー網の整備は全国7番目で、関東では初の事例となります。
この光ファイバー網の整備を機に、既存のオフトーク通信システムを廃止し、IPネットワークを利用するLANdeVOICEマルチキャストIP告知システムを導入、ほぼ全戸宅に告知端末を設置しました。
これにより以前のオフトーク通信システムと比べ運用コストは約3分の1となりました。
運用は役場からのお知らせや緊急告知等の一斉同報、また住民の生活に欠かせない定時放送も実現しています。
- 導入効果
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- 情報格差の解消
- 行政から村民への連絡ネットワークの構築
今後以下のような住民サービスの積極的な推進を図ることが可能
- 独居老人宅との対話システム
- 在宅医療を受けている方のナースコールシステム
- 緊急通報システム
- 放送専用端末設置により放送と電話と切り離し、通話時も放送受信が可能
- 録音機能により放送後の聞き直しが可能
- 運用コスト大幅削減(通信経費と維持費が約3分の1に軽減)
導入システム概要
IP告知システム
七会村情報センター(七会村役場)から3つの小中学校を経由して、各住民宅へ光ファイバーの引き込みを行っています。
役場、小学校、住民宅等に受信用端末が設置されました。
役場に設置した放送元端末から、緊急放送やお知らせ等の一斉放送をします。
全拠点への一斉放送のほかに、グループごとの放送も行えます。現在4グループに分け、放送を行っています。
あらかじめ録音した音源を指定した時刻に自動放送することも可能です。
端末管理サーバ・定時放送サーバは管理用GUIにより操作が統一され、登録や管理等のわずらわしさが軽減し、初心者でも比較的わかりやすく操作・管理することが可能になっています。
導入製品
学校・住民宅・役場
告知受信端末 KT01 (後継機種KA02)
- 緊急告知・通常放送など、各住民宅及び役場内にIP告知放送が流れます。
- 緊急放送時には最大音量に自動調節し、自動録音機能で聞き逃した放送も再聴可能です。
役場
緊急告知 放送元端末 PBSP
- 役場内の放送室に設置し、災害時等、緊急を要する放送をする場合に使用します。この放送は、町内全域、全端末へ放送されます。
- 接続したページングマイクから放送します。
通常放送 放送元端末 PBSP
- 役場内の放送室に設置し、行事等の通常放送をする場合に使用します。この放送は、町内全域、全端末へ放送されます。
- 接続したページングマイクから放送します。
定時放送サーバ
- 役場内の放送室に設置しています。
- あらかじめ録音した音源を指定した時刻に自動放送することが可能です。
- グループ放送との組み合わせで特定グループへの定時放送にも対応しています。
呼制御サーバ CPSV (後継機種LCS403)
- 役場内のサーバルームに設置しています。
- 1台の呼制御サーバで最大2,000台(※)まで管理可能です。
- DHCP環境での運用、住宅側端末管理を可能にしています。
- ディスクレス、ファンレスのため、高信頼性・高耐久性を実現しています。
- 端末管理サーバメンテナンス中も運用可能です。
- ※ 呼制御サーバの複数台カスケード接続にて、2,001台以上の運用も対応可能
端末管理サーバ(システム用)
- 役場内のサーバルームに設置しています。
- 呼制御サーバとの連携により、住民氏名・IP電話番号・所属グループ・管理端末の状態監視、製品の管理番号(シリアルナンバー)の登録や管理を行います。管理端末設定ファイルのアップロード・ダウンロードも可能です。
- コンソール端末のインターネットブラウザを使用し、容易な作業で管理が行えます。
- 管理するLANdeVOICEが多い場合に、導入すると便利です。システムに1台のみ導入します。
- サイズは1Uです。
マルチキャスト一斉同報サーバ MTSV (後継機種LCS403)
- 1台の一斉同報サーバでマルチキャスト(IGMP Ver2)のIP告知放送を行っています。
- 最大256グループ登録可能です。
- 同時に最大10グループ放送可能です。
- ディスクレス、ファンレスのため、高信頼性・高耐久性を実現しています。
- 端末管理サーバのメンテナンス中も運用可能です。