気仙沼市庁舎、小中学校他 全7拠点導入
緊急地震速報導入理由
気仙沼市は宮城県北東端部に位置し、東側を太平洋に面し、湾口に「みどりの真珠」と称される離島「大島」を抱く、静穏な天然の良港を持つ漁港として今日まで発展してきました。
一方で近い将来、高い確率で宮城県沖地震が発生すると予測されており、また津波による被害も懸念される地域でもあります。
市街地の中心に位置する市役所は、災害発生時には、災害対策本部が設置される重要拠点となりますが、竣工から約50年が経過しており、耐震改修の必要性も確認されています。
しかし厳しい財政状況や、庁舎機能の保持などの観点から、早急な改修を実施することが困難な状況でした。
このような状況の下、地震発生時における来庁者及び災害時における指揮並びに実働する職員の安全確保を図る一助となることを目指し、緊急地震速報の導入を進めて参りました。
HomeSeismo選択理由
緊急地震速報導入にあたって、最も重要な点は、信頼性と考えていました。
予測される宮城県沖地震は海溝型地震ですが、緊急地震速報は地震計の連携により情報が集約されることから、本地域においては海底地震計や、沿岸部における地震計のさらなる拡充がなければ迅速な情報が得られないと考えています。
加えて、テレビ、ラジオによる一般向け緊急地震速報では、得られる情報はエリア毎であるため、精度の高い情報を得ることは困難であると感じていました。
このような点について、ホームサイスモは直下型にも対応できる独自の地震計を備えており、その地震動判定アルゴリズムは、防災科学技術研究所との共同開発により高い信頼性が得られているものと期待できました。
また位置情報を入力するため、迅速かつ精度の高い情報を得ることができます。更に、接点制御により庁内放送への接続が容易であるなどの汎用性の高さも、導入にあたっての判断材料となりました。
次に考慮した点は、導入に係るコストです。
どんなに優れた機能を有した機種であっても、情報を取得するための費用が多額なものであっては、費用対効果の面で、導入を躊躇せざるを得ませんでした。
この点において、ホームサイスモは直下地震に対応する簡易地震計を普及させるため、抑えた価格となっており、当初予想した金額よりは廉価であったと考えています。
導入後の取り組み
「気仙沼市役所本庁舎緊急地震速報利活用マニュアル」を作成し、庁舎内に周知を図りました。
これと同時に執務室の什器について、転倒防止の固定金具の設置など、地震対策を図るよう、周知しました。
さらに、市庁舎と同時期にホームサイスモを導入した市内小中学校でも、緊急地震速報を活用した地震避難訓練を実施しているところです。
設置状況
気仙沼市市庁舎
- 設置場所
- 床
- 音声出力
- 館内放送
- 接点出力
- 館内放送(起動/終了)
緊急地震速報の導入を告知する掲示物は、サイスモネットワークより
どなたでもダウンロードし利用することができます。